東京都では、省エネリフォームやバリアフリー改修など様々な住宅リフォームへの補助金制度を設けています。上手に活用すれば、リフォーム費用を抑えながら快適でエコな住まいづくりが可能です。
この記事では、東京都の主なリフォーム補助金・助成金制度をご紹介し、それぞれの特徴や使い方、注意点をわかりやすく解説します。
東京都が実施するリフォーム補助金・助成金一覧
東京都では、省エネや耐震化など、住宅リフォームに関するさまざまな補助金・助成金を実施しています。主な制度は以下の通りです。
| 補助金・助成金名 | 内容・補助額 | 対象工事 |
|---|---|---|
| 既存住宅の省エネ改修促進事業 | 断熱改修などに最大150万円 | 窓・外壁・屋根・床の断熱改修 |
| 木造住宅耐震化促進事業 | 耐震診断・耐震改修に最大150万円 | 耐震診断、耐震補強工事 |
| 高齢者向け住宅改修助成 | バリアフリー改修に最大100万円 | 手すり設置、段差解消など |
| ゼロエミ住宅普及事業 | 高断熱・高性能設備導入に最大100万円 | 太陽光、蓄電池、省エネ設備 |
| 雨水貯留槽設置助成 | 雨水タンク設置に最大2万円 | 雨水タンク設置 |
東京都は、省エネや防災、環境対策を重視したリフォームを支援しています。国の補助金や区市町村の制度と併用可能な場合も多く、賢く組み合わせることで負担を大幅に軽減できます。
東京都の区市町村による独自の補助金・助成金
東京都の各区市町村では、住宅リフォームに関する補助金・助成金制度を独自に実施しています。以下は代表的なものです。
| 区市町村 | 補助金・助成金名 | 内容・補助額 |
|---|---|---|
| 世田谷区 | 住宅リフォーム助成 | 工事費用の20％（上限30万円） |
| 杉並区 | 省エネ改修助成金 | 断熱・省エネ改修に最大20万円 |
| 足立区 | 耐震化助成 | 耐震診断・耐震改修に最大100万円 |
| 八王子市 | 木造住宅耐震補強 | 耐震設計・工事費用の一部（最大100万円） |
| 練馬区 | 住宅改修助成 | 高齢者・障害者向けバリアフリー改修に最大20万円 |
各自治体は、耐震化や省エネ、バリアフリー化など目的に応じた助成制度を用意しています。補助額や対象条件は区市町村ごとに異なるため、リフォームを検討する際は、各自治体の最新情報を確認し、上手に活用しましょう。
リフォーム箇所別：活用できる補助金例
リフォームと一口に言っても、トイレや浴室、キッチン、外壁など部位によって適した補助制度は異なります。ここでは箇所別に、東京都の補助金制度の一部をご紹介します。
トイレのリフォームで活用できる補助金の例
トイレのリフォーム：トイレ単体の改修だけで直接適用できる都の補助金は多くありませんが、節水型トイレに交換する際に同時に高効率給湯器や断熱改修も行う場合は、先述の省エネ改修促進事業や国の給湯設備補助などの対象になる可能性があります。
| 補助金名 | 内容・条件 | 補助額（上限） |
|---|---|---|
| 住宅省エネ2025キャンペーン | 節水型トイレの設置など、省エネ性能向上が対象 | 最大200万円/戸 |
| 介護保険住宅改修 | 要支援・要介護者の手すり設置や段差解消 | 20万円（9割補助） |
| 各区のリフォーム助成 | 節水・バリアフリー改修対象（例：世田谷区5万円） | 自治体 |
浴室のリフォームで活用できる補助金の例
浴室のリフォーム：浴室は省エネとヒートショック対策の観点から補助が使いやすい箇所です。例えば古い浴槽を断熱浴槽に交換する工事は東京都の省エネ改修補助の対象に含まれています。
| 補助金名 | 内容 | 補助額 |
|---|---|---|
| 住宅省エネ2025キャンペーン | 断熱性能向上が対象（窓や浴室断熱） | 最大200万円/戸 |
| 介護保険住宅改修 | 高齢者向けの手すり設置等 | 上限20万円 |
| 世田谷区エコ住宅補助 | 省エネ設備設置で補助 | 上限5万円 |
キッチンのリフォームで活用できる補助金の例
キッチンのリフォーム：キッチンそのものの改装（システムキッチン交換等）には直接の補助金はありませんが、キッチンを含む住宅全体の断熱改修や設備更新で補助を狙えます。
| 補助金名 | 内容・条件 | 補助額（上限） |
|---|---|---|
| 住宅省エネ2025キャンペーン | 節湯水栓や高効率給湯器の設置など | 最大200万円/戸 |
| 渋谷区住宅改修資金助成 | 節水・省エネ・バリアフリー改修 | 5～10万円（区により異なる） |
| 介護保険住宅改修 | 高齢者向けの手すり設置や段差解消 | 20万円（9割補助） |
外壁・屋根のリフォームで活用できる補助金の例
外壁・屋根のリフォーム：外壁塗装や屋根葺き替えなどのメンテナンス的リフォームには通常補助金は出ませんが、断熱改修や遮熱性能向上を伴う場合は別です。
| 補助金名 | 内容・条件 | 補助額（上限） |
|---|---|---|
| 住宅省エネ2025キャンペーン | 断熱外壁・高反射塗料など、省エネ性能向上が対象 | 最大200万円/戸 |
| 練馬区住宅リフォーム補助 | 省エネ改修・耐震補強・防災対策など対象 | 10万円 |
窓・ドアのリフォームで活用できる補助金の例
窓・ドアのリフォーム：窓・玄関ドアは補助金活用の目玉と言える箇所です。東京都の省エネ改修促進事業でも「複数の開口部（窓・ドア）の改修」が必須要件になっているほどで、窓の二重化・断熱化は最も優遇されます。
| 補助金名 | 内容・条件 | 補助額（上限） |
|---|---|---|
| 住宅省エネ2025キャンペーン | 高断熱窓・ドアの交換や内窓設置が対象 | 最大200万円/戸 |
| 東京都 既存住宅省エネ改修助成 | 窓・ドアの断熱改修で省エネ向上 | 50万円（戸建）30万円（マンション） |
| 各区のリフォーム助成 | 断熱・防音・防犯改修が対象（区により異なる） | 5～10万円 |
補助金申請の際の注意点とコツ
東京都のリフォーム補助金を確実に活用するために、申請時に知っておきたい注意ポイントをまとめます。
注意ポイント
- 申請は工事開始前：ほとんどの補助制度では、リフォーム工事に着手する前に補助金の申請・予約をし、交付決定を受けてから工事契約・着工する流れになる。
- 予算上限に達すると早期終了する：補助金は予算が限られており、応募が殺到すると期限前でも受付終了となる場合がある。
- 国の補助金制度も併せて検討する：東京都独自の補助だけでなく、国が実施するリフォーム補助制度もある。
- 自治体の補助との併用も確認する：自治体ごとに併用可否のルールが異なる場合もありますので、事前に各窓口や施工業者に相談し確認しておくと安心。
補助金申請の基本的な流れ
実際に補助金を利用する場合の申請から受け取りまでの一般的な流れを確認しておきましょう。制度によって多少手順は異なりますが、多くは以下のようなステップで進みます。
利用手順
- 事前相談 – 工事を依頼予定の施工業者や東京都の相談窓口に、補助金を使いたい旨を相談します。
- 補助金の交付申請 – 必要書類を揃えて都に申請します。申請書には工事内容や見積書、工事前の写真などを添付します。
- 交付決定通知の受領 – 申請が受理され条件を満たせば、後日「補助金交付決定通知書」が届きます。
- 工事契約・着工 – 補助金交付決定後、施工業者との工事請負契約を結び工事を開始します。
- 工事完了・実績報告 – 工事が完了したら、施工業者に工事完了報告書や実績報告書を作成してもらい、東京都に提出します。
- 補助額の確定通知 – 実績報告の内容をもとに最終的な補助金の支給額が確定します。
- 補助金の請求・受領 – 確定通知を受けたら、指定の様式で東京都に補助金の支払い請求を行います。
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リフォームで「最大200万円の補助金」って本当にもらえるの？
リフォームで補助金を受け取れるのは事実です。 国が支援する住宅リフォームの制度や各自治体で行っている耐震や景観、空き家活用などを目的とした住宅リフォーム資金助成など受け取れる内容や金額は異なりますが、あなたのリフォームする条件や住んでいる地域によって最大200万円の補助金を受ける事ができます。
なぜもらえるのかと言うと「住宅省エネ2025キャンペーン」は、2050年カーボンニュートラルの実現に向け、家庭部門の省エネを強力に推進するため、住宅の断熱性の向上や高効率給湯器の導入等の住宅省エネ化を支援しているからです。
国土交通省「住宅省エネ2025キャンペーン」
引用：
しかし、補助金はかなり複雑で地域によって支給額や受付期間、支給条件が異なり、年度によっても内容が変わります。
また、利用者が正確に把握するために気を付けて欲しい注意点が3つあります。
注意ポイント
- あなたが行うリフォームの工事内容が、住んでいる地域の支給条件に当てはまるのか。
- 補助金に対応していない業者なのか、対応している業者なのか。
- 補助金は年度ごとに予算が決められているため、打ち切られる前に早く申し込むこと(間に合わなかった場合は来年度までチャンスを待たないといけません)
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